(今週から有料試飲で出しているワインの感想を、自分なりにまとめていこうと思います。)
今週末1月5-6日の有料試飲ワインはこちらです。
Bois-Rouge 2015
生産者:ドメーヌ・モス
生産地:フランス/ロワール
品 種:ガメイ60% カベルネフラン30% カベルネソーヴィニヨン10%
その他:粘土質、シスト土壌/木桶タンクで10日間マセラシオン/古樽8カ月、ステン4カ月熟成
キャッチコピー『勉強してるくせに勉強してないっていう友達みたいなワイン』(←まじか。笑)
〔コメント〕
香り:テイスティング用の小ぶりグラスだと、ほのかに熟した赤系果実の香りが中心。
時間が経つにつれて出汁っぽい香り・・・昆布の香りや鉄っぽい香りが強くなってきます。
カベルネ系の赤果実や、ハーブの爽やかな香りも徐々に立ち上り、フレッシュな香りとやや熟成感のある香りが混在する。
とても心地よいバランス。
大ぶりのグラスだと、出汁系の香りよりもちょっとほこりっぽい?香りや大ぶりの花(バラや椿)の香りが前面に出ていて、
豪華な印象が強いです。はつらつとしたフレッシュなイメージよりも、しっとりと大人な一面を感じます。
スワリングしていても昆布の香りは出てこず、よりシックな香りが深まっていきます。
フレッシュな印象を残したいなら小ぶり、シックにまとめたいなら大ぶりのグラス。という感じでしょうか。
個人的には大ぶりグラスが好みです。
「フレッシュ&ジューシーですよー!」と一辺倒に紹介していたことを反省していますm(__)mごめんなさい。
味わい:香りの軽やかさ、まとまりの良さとは裏腹に、口に含むとタンニンが割としっかりあります。やや多いです。
酸味の高さはやや高いので、タンニンと酸味のバランスを考えるとまだ熟成行けそうです。いけます。
ダークチョコレート、カシス、ドライイチジク、ドライプルーン、ドライプラムなどドライフルーツのニュアンスも。
空気に触れてくると、香りも柔らかくなりミルクチョコレートの香りが際立ちます。
タンニンの多さがさほど気にならないくらい、まとまりのある味わいで余韻は長め。グラスがすすみます。
ミディアムボディと言いたいところですが、渋みの多さで重たさを判断かれる方には賛否両論あるかもしれません。
渋みがやや多いので。
余韻には、熟成からくるほのかなバニラ香が。とてもきれいで、美味しいです。
ここでも小ぶりグラスと大ぶりグラスでは感じ取れる味わいに大きなちがいがあります。
香りをとったときに感じた印象は、そのまま味わいにも通じています。
寒い季節には大ぶりグラス、暑い日には小ぶりグラスで飲むのもおもしろいかもしれませんね。
その他:「作ってみたら、すごいおいしくできたけど飲む?」みたいな、そんな親近感のある味わいなのにちゃんとおいしい。
軽くつくってるように感じさせる味わいなのに、思ってる以上の「おいしい」を気軽に見せてくる。
それがモスのワインのすごいとこで、好きなとこです。(生意気ですいません・・汗汗汗)
ドライフルーツの香りがとれるということは、とても暑いヴィンテージだったのでしょうか?
調べてみると確かに2015年はフランス全土が暑い気候だったそうですが、エリアによってはロワールも涼しかったそう。
酸が上がりにくかったミレジムだともいえるそうで、これはインポーターさんに聞いてみないとわかりませんね。
モスのワインは大好きすぎで、いつも贔屓目に見てしまうところがありますが(人間だもの)、
テーブルワインとしてこの価格、この品質を楽しめるボワルージュのようなワインを飲むと、やはり贔屓目に見てしまいます。