月夜にワイン

wineid.exblog.jp

サヴォワからJulien Viana 来日!

2018年8月7日、フランス・サヴォワの生産者Cellier de la Baraterieより、ジュリアン・ヴィアナさんが来日。
三島に立ち寄ってくださり、飲食店向けのセミナーを開催しました。
b0016474_12144414.jpg

サヴォワはスイス、イタリアと国境を接し、ヨーロッパ最大のレマン湖やヨーロッパ最高峰のモンブランを擁する山岳地帯。
登山やスキーを楽しむ観光客でにぎわう観光地でもあります。
一口にサヴォワといっても、点在する湖やそこから流れるローヌ川、イゼール川の存在、また標高の違いも影響して、
気候条件は畑の位置により複雑に変化します。

白、ロゼ、赤、発泡性のワインと様々なジャンルのワインがありますが、酸味が豊かなフルーティな白ワインが主体。
高標高の産地ならではの骨格のある酸味は、サヴォワのワインを特徴づける大事な要素の一つでしょう。

サヴォワのワイン輸出量は、総生産量のうちなんとわずか5%ほど。
ほとんどが国内消費(地元消費)されているため、まだまだ認知度の低いこのエリア。
ですが近年「美食の街」として注目を浴びています。

サヴォワには1つ星、2つ星、3つ星と、数十軒のトップレストランが店を構え、
山の幸、湖の幸、豊かなチーズ文化などの地元食材がレストランを支えます。
もちろんそこに合わせるのは地元のワイン。

世界中から訪れる登山客が地元のレストランでワインや食事を楽しみ、サヴォワワインのおいしさに気づく。
その結果として、サヴォワワインが広がりを見せている、という一つの構図があります。

b0016474_12150757.jpg

そして注目を浴びるもう一つの要因は、若手生産者の台頭です。
若い世代が「世界に誇れるサヴォワワイン」を打ち出すために努力していることも、大切なポイント。
ジュリアンはまさにその若手世代の一人。25歳の若き作り手です。
b0016474_12145071.jpg

がっちりとした太い二の腕に、私の腰と同じくらいの太もも!
元ラガーマンと聞いて思わず納得。(ああ、二の腕にさわりたい・・・)
「Bonjour! Je suis Yumiko. Je suis caviste.」と、覚えたばかりのフランス語であいさつをすると、
Bonjour!と、ちょっと緊張気味のかわいい笑顔でほほえみ返しをくれました。

ジュリアンはワイナリーの息子でもなく、栽培農家の息子でもありませんでした。
これからどんな仕事に就こうかと考えたとき、昔から香りに敏感だったこともありワインに関心を持ち、モンペリエのワイン学校に進学。
通常の栽培・醸造学のほかに優秀な学生に送られる特別な栽培の学位「licence de Pro Viticulture」を修めた後、
ワイナリーでの経験を経て、サヴォワに帰郷しました。

運よく0.8haの畑を取得し、自身のドメーヌをスタートさせたのは2014年のこと。
創業時よりビオロジー栽培を採用し、2017年に最短でビオ認証を取得しています。

冒頭でも書いたように、サヴォワは山岳地帯。
機械の入れない地理的条件の中でオーガニックを採用するには、体力・気力がなければ到底ムリ!
「サヴォワをワインで表現するためには、オーガニックでなければいけないと思うんだ。」
と、まっすぐな瞳で話すジュリアンの”気力”を支える、元ラガーマンという恵まれた体格。

自分で撮った写真を見せながら、一生懸命サヴォワを紹介する姿勢がとても好感触!
輸入会社の方が「ジュリアンはとても頭がいい。そして真面目。」と紹介する意味がよくわかります。

その土地の文化をどんな形で継承していくのかは、その時代を生きる人たちの感性や感覚によるところが大きいでしょう。
簡単に仕事を済ませようとすれば済ませられる。
いくらでもやり方を選べるこの時代において、ジュリアンのような若手生産者がいることがサヴォワの宝のような気がしました。
そして、そのワインに出会えることは奇跡とさえ思えます。

彼が生き生きと生活をしているサヴォワとは、どんな場所なんだろう。きれいな場所に違いない。
ジュリアンという一人の青年のワインを通して、サヴォワの美しさにひかれている自分がいました。
ワインとは何ておもしろい飲み物なんでしょう。

b0016474_12151476.jpg

そんなジュリアンが作り出すワインを飲んだ時
「25歳でこの味わいを出されたらたまったもんじゃない!!」と、思わず口に出してしまうほどきれいな味わいに驚いてしまいました。

”ミネラル”という鉱物的な風味で形容されるサヴォワの特徴をしっかりと抑えたうえで、
山岳風景を思い起こさせるような美しく凛とした酸味、滑らかな舌触りと口当たり、そして料理の旨味を際立たせるようなピュアな果実感。
それはまるで、日本料理のダシ的なうま味を感じさせるような澄んだ味わいでした。

余韻の美しさは、翌日になってもわたしの口の中に残っているような感覚になるほど長く、きれい。
「こういうワインを年下に作られると、焦るんだよな・・・」とちょっと舌打ち。

*************************

これからジュリアンのワインを飲むたびに頭に浮かぶイメージは、
美しいアルプスの山岳風景と、そこで毎日誠実に葡萄畑で仕事をする彼の大きな背中。
そして、心のこもったワインと地元の豊かな食材のペアリングを楽しむ世界中の旅行者たちの笑い声。

今まで「サヴォワって?ジュラ・サヴォワのサヴォワ?」という知識しかなかったのに、
この数時間を通して行ってみたい場所になってしまいました。

b0016474_12145630.jpg
  b0016474_12150193.jpg

この日はイルガルボさんにお願いをして、お食事とのペアリングをしながらワインを楽しんでいきました。
イタリアと国境を接し、イタリア文化の影響を受けているサヴォワだからこそ。
特に生ハム(フィノッキオ)との相性がよく、新しい発見に心躍る時間でした。
イルガルボさん、ありがとうございました^^

*************************

最後はみんなで写真撮影をして会は終了。
若い力に元気をもらったことが何よりの収穫・・・あ、勉強になったことが大前提ですけど(;'∀')

ありがとうジュリアン!大切に、紹介していくね ^^)

**************************

■special thanks■
手打ちパスタとあたたかなおもてなしのイタリアン

Cellier de la Baraterie 輸入会社

三島にようこそ!ジュリアン!







by wineID | 2018-08-12 12:10 | ワイン