昨日はお通夜へ。学生時代の、その当時の国語の先生とのお別れでした。
覚えているのは、漫画が禁止の学校にブラックジャックを持ってきた学生を見つけたとき、
「これは医学書です。」と言った生徒に「こんど僕にも医学書貸して」と言って貸し借りしていたこと。
日本語の使い方をとても厳しく指導していたこと。
いつも笑顔だったこと。
態度や成績の良い悪いで、その人を簡単に決めつけなかったこと。
「興味がない」で物事を切り捨てず、自分の中にしまっておけばいつか役に立つときが来ること。
読書で広がる世界が、途方もなく美しいということ。
挙げたらきりがないほど、ユーモアにあふれていた先生でした。
久しぶりにお会いした母校の先生たちと、
「こういう場所で再会するのは、何とも言えず、いやですね」と言葉少なに挨拶を交わし、会場を後にしました。
遺影の先生は私が知っているあの頃の先生で、とても素敵な笑顔のまま。
会場に入るまでどしゃぶりだった天気も、会場を出るころには止んでいました。
先生の教え子になれたことは本当に幸せだったのだと、悲しい気持ちだけではない感情に想いが溢れました。