2019年 01月 12日
キムチ鍋に合わせるワイン。
寒いと登場回数が多くなってくる鍋料理ですが、昨晩はキムチ鍋にしました。
キムチ鍋との相性・・・『出汁の繊細さにぴったり寄り添い、飲みすぎ&食べ過ぎちゃう!』
キムチ鍋に合わせるワインとして選んだのはこちらの2つのワインです。
(※料理に「合う」という意味は、食事の味を邪魔しない、
または一緒に飲むことで、ワインと料理をそれぞれを単独で楽しむ以上の味わいの広がりを感じる組み合わせを指します。)
①さっぽろ藤野ワイナリー(北海道/札幌)『セイベル ナチュラルスパークリング2017』
品種:セイベル13053種 100%
備考:野生酵母、無補酸、無清澄、無濾過、瓶内二次醗酵、酸化防止剤無添加
②テヌータ・サッソレガーレ(イタリア/トスカーナ)『マレンマ トスカーナロゼ2016』
品種:サンジョヴェーゼ100%
備考:ステンレスタンク醗酵、ステンレスタンク熟成
それぞれのワインの味わいをご紹介しつつ、キムチ鍋との相性をさぐっていきます。
①さっぽろ藤野ワイナリー(北海道/札幌)『セイベル ナチュラルスパークリング2017』
野ばら、木苺、白胡椒、爽やかなハーブ香に黒果実のブラックベリーの香りも見え隠れ。
フレッシュな赤果実の香りが主体で、とても華やか!やや強い香りです。
泡はやさしく、酸味はやや高め。ほのかに苦味があり、口の中をさっぱりさせてくれます。
余韻までおいしく、充実感のあるジューシーで柔らかな旨味が泡とともにじんわりと広がります。
抜栓後2日目になると、余韻の風味が少し崩れる印象です。
泡が抜けても美味しく楽しめるので、合わせる料理を変え、豆のトマト煮込みなどと合わせると違った魅力を感じられそうです。
キムチ鍋との相性・・・『辛味が強いスープ、熟成が進んだキムチ、若者の鍋パで大活躍!』
香りがやや強いので、けっこうスパイシーに仕上げたキムチスープや、熟成がすすんだキムチを使用したスープに
相性が良さそう。我が家では出汁の効いたスープにしたため、ちょっとワインが勝ってしまったかなという印象です。
でも、元気な若者たちが集まる鍋パでは、しっとりと合わせるよりも、こういうワインと食べるのが楽しそう!
このスパークリングは無濾過なので、飲み終わると瓶底に少し澱が残ります。
この澱は料理にも使用できるので、この澱を使用した料理とこのワインを合わせてみるのもおすすめです。
〈ひとりごと〉
一般的にセイベル13053という品種は香りが弱いと言われています。しかし、この藤野さんのセイベルでは香りが芳醇!
ブドウ農家さんのブドウづくりが上手なことと、その品質の高さをわかってちゃんと味わいに活かせる醸造者の目があるからでしょうか。
こういうチームワークみたいなの、泣けちゃうなぁ・・・。セイベルのポテンシャルを感じることができた、発見の1本。
厚みがほどよく、香りもわりと強いので、寒い日にぬくぬくしながら飲むイメージが浮かぶワイン。
なんとも言えない温かみが感じられます。北海道のような寒いところで生まれるワインはこういう雰囲気が多い気がします。
暗く、寒い夜に、ぽっと灯る小さな明かりのように、やさしい旨みが広がるワインです。
②テヌータ・サッソレガーレ(イタリア/トスカーナ)『マレンマ トスカーナロゼ2016』
カモミール、砂糖漬けグレープフルーツ、トマトの葉、ピンクペッパーのような爽やかでスパイシーな香り。
野イチゴやサクランボの香りも見え隠れし、シンプルながらとても心地よい香りは飽きが来ません。
酸味はやや高め。口いっぱいに赤果実のフレッシュな風味が広がります。
ブドウのエキス(うまみ)がしっかりとあり、とーーーーーーーーーっても上品!
(さすがワインウェイヴの土橋さんセレクトです。)
余韻まで美しいワンランク上のロゼワインという印象!おいしすぎます。おいしすぎます!!!!
お客様に「キムチ鍋に合うワインありますか?」と聞かれることが増えると、本格的な冬の訪れを感じます。
そこでよくご紹介するがロゼです。ロゼは食事を通して様々な場面で大活躍してくれるオールラウンダー。
このワインを通して改めて「鍋にはロゼ」という定石をまた確かなものにしてくれたような気がします。
香りをとっても、味わいをとっても、キムチ鍋の味わいをまったく邪魔しないこのロゼ。
とくに今回はスープに根こぶ出汁やめんつゆを使用して出汁感を強めたので、そこに野菜からでるエキスも相まって、
ロゼとの相性がより際立ったのかもしれません。
お互いの口当たりがまったく違和感なくて、どんどん飲んじゃいます。(←ご注意ください!!!)大人の鍋パという感じ。
<ひとりごと>
「余韻に樽熟成由来のほのかなバニラ香があるなぁ~。いや~、なんておいしいロゼなんだ。」と偉そうにワインを飲みながら
ワインの醸造方法を確認してみたら、まったく樽が使用されていませんでした。まぢか。恥ずかし(*ノωノ)笑
樽由来の風味と思いきや、ステンレスタンク発酵・ステンレスタンク熟成のみ。
黒ブドウを使用し、丁寧な抽出があってこそ生まれるとても絶妙なコクが出汁にも通じているのかもしれません。
年始にこういうロゼワインに出会ってしまうと、今年もロゼをたくさん飲む1年になりそう。
ごちそうさまでした!
ルカワインでは毎日の食事に合わせたワインのご提案なども承っております。
ご予算やお好みによってワインをご紹介しておりますので、お気軽にご相談ください^^
by wineID
| 2019-01-12 18:01
| ワインの感想