月夜にワイン

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カテゴリ:ワインの感想( 8 )

<有料試飲レヴュー>BOW!赤・白 / Domaine Oyamada

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2/23-24の有料試飲はこちらのワインをご紹介しました!
山梨県甲州市勝沼町にワイナリーを構える、ドメーヌオヤマダさんのBOW!白とBOW!赤の2種類です。

まさに日本のヴァンドソワフ!この味わいが1,000円台で買えることにいつも気持ちが追いつきません(;'∀')
今年もとっておきのワインを飲めてうれしいです♪

Domaine Oyamada ワイナリー情報

ドメーヌ・オヤマダの小山田幸紀さんは福島県郡山市出身。中央大学文学部ドイツ文学科卒という経歴ながらワインづくりの世界に。
山梨県笛吹市のルミエールに16年間勤務し、栽培・醸造責任者を務めました。

山梨ならではの気候・風土の中で最適な栽培方法を考え、実践し、選択する根っからの「畑の人」です。
2004年からビオディナミ農法をスタートさせましたが、ヨーロッパとは気候条件や歴史の成り立ちが大きく異なる環境の中では
調合剤を撒いても、茂った雑草に覆われ実際には地面に届かないのでは意味があるのだろうか。。。と常に疑問を持っていました。

小山田さんは日々の実践の中で、
●雑草といかに共生するか
●植生の多様化による虫の防除
●不耕起で草を生やす土づくり
これらの要素にそれぞれの答えを見出し、「日々の畑の観察とタイミングの良い管理作業」によりよい葡萄を育てています。

参考:ヴァンクゥール提供資料より
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とりちゃんを愛する小山田さん。本業は養鶏だそうです。コケコッコー。

文字だけを追うとなんだか気難しそうなひと・・と思ってしまうのですが、
確かな経験に裏打ちされた言葉には重みと説得力があり、フランクな人柄も相まって人としてもとても魅力的な作り手の一人です
小山田さんを慕う作り手、酒屋、飲食店が多いのも納得です。

私自身も小山田さんのふとした一言に学ぶことがたくさんあり、小山田さんたちの輪に入れてもらえる幸せをいつも感じます。

<ペイザナ農事組合法人>
ドメーヌ・オヤマダのワインは、ペイザナ農事組合法人中原ワイナリーにて醸造されています。
ペイザナ農事組合法人は、山梨市、広州市、笛吹市、甲府市、北斗市を拠点に活動。
農業人口の減少、若者の農業離れが進む中、「日本の農業の将来を見据え、農地を継承・活用し、農業従事者の雇用・育成を目的」として、
小山田さん、小林さん(共栄堂)により2011年に設立されました。

試飲レビューです。

①Domaine Oyamada / BOW! 赤 2018
キーワード:『飲みやすい!けど、それだけじゃない!』

生産者:ドメーヌ・オヤマダ(小山田幸紀さん)
生産地:醸造所は勝沼町中原、葡萄は山梨市内の3か所の畑から
品 種:カベルネフラン、マスカットベリーA、ムールヴェードル少量
その他:無施肥、合成農薬不使用、不耕起、草生栽培

〔コメント〕
グラスに注ぐと、マスカットベリーAらしいイチゴやフランボワーズのかわいい香りが溢れます。
グラスを少しスワリングするとそのほかのブドウの香りも程よく交じり合い、心地よい香りに癒されます^^
口に含んだ最初の印象は、口当たり軽やか、ピュア、フレッシュ。きれいな果実味が口をすーっと滑っていきます。
例年よりも色・香りともに薄め。落ち着かせると風味に変化が出るでしょうか?

※抜栓直後、香りに豆感がありましたが3日目に消えました。時間がたつごとに良いほうに変化してます。
 赤はもう少し置いてから飲んだほうがいいのか・・・判断が難しいです。


②Domaine Oyamada / BOW! 白 2018
キーワード:『そのおいしさにお手上げ。』

生産者:ドメーヌ・オヤマダ(小山田幸紀さん)
生産地:醸造所は勝沼町中原、葡萄は山梨市内の5か所の畑から
品 種:デラウェア主体、プチマンサン、シュナンブラン少量
その他:無施肥、合成農薬不使用、不耕起、草生栽培

〔コメント〕
砂糖漬けレモン、みかんの花、りんご、カモミール、洋ナシなど・・・、
南国系フルーツのニュアンスも感じる厚みのある味わいに、無条件に期待値があがります。
「フレッシュ」「華やか」では括れない香りの複雑さから、ロワールのソーヴィニヨンブランを連想させます。
果実感もたっぷり。やや粘性のある液体。
やや辛口ですが、透明感のある酸とミネラル感が果実感に寄り添い、静かな品格をもたらしています。
小ぶりグラスのほうが香りがふくよかに感じられ、私は好みでした!
4日目でも香り、味わいともにまだまだ元気!でも酸はだいぶ大人しくなるので、バランスとして考えるなら1~2日目が好みです。
4日目だと甘さがだいぶ際立ちます。日を追って楽しめる料理が変わるのがいいですね!

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BOW白と、揚げ出し豆腐を合わせました。出汁の風味とすごく合います!!!
おすすめです^^

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ご一読くださりありがとうございます。来週は何の試飲にしようかな~^^
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by wineID | 2019-02-26 15:52 | ワインの感想

<有料試飲レビュー>Hip Hop Mix/Yellow Magic Winery

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2/9-10の有料試飲はこちらのワインをご紹介しました!
山形県南陽市で新しくはじまったワイナリー、Yellow Magic Winery から。
Hip Hop Dela 2018 と Hip Hop Mix 2018の登場です。


Yellow Magic Winery ワイナリー情報

以前にこのブログでご紹介したときの文章から、ワイナリーをご紹介します。
山形県がデラウェアの生産量日本一の産地ということは、あまり知られていないかもしれません。
しかしその歴史は古く、山形県南陽市鳥上坂というぶどう産地には「山形県ぶどう発祥の地」と書かれた碑が立ちます。
ぶどう栽培は江戸時代には始まっていたことも分かっているそうです。

写真は去年の夏に訪れた南陽市。
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山の斜面にはビニールハウスが立ち並ぶ圧巻の光景。車窓からそれらを眺めながら、同じぶどう産地である山梨との違いを感じました。
このエリアは、豊かな日照と昼夜の寒暖差、そして降雨量がぶどうの成熟期に少ないなど、良質な葡萄が育つ好条件が揃う恵まれた場所。

デラウェアの聖地ともいえるこの場所で、新しく設立されたワイナリーがあります。ワイナリーの名前は、

Yellow Magic Winery (イエローマジックワイナリー)

醸造長は岩谷澄人さん。ヒトミワイナリー(滋賀県)や大阪島之内フジマル醸造所(大阪)を経て自身のワイナリーをスタート!!
2018年の現在は委託醸造でワインを製造しており、来年度のワイナリー本格始動が待ち遠しいです。


試飲レビューです。Hip Hop Dela はブログにコメントを書いたので割愛します。
(前回飲んだ時よりもやや甘さが出てきていて、やや辛口のニュアンスに変わっています。)

YMW / Hip Hop Mix 2018
キーワード:『泡の絶妙なバランスで魅せる、爽快なロゼの辛口発泡』

生産者:Yellow Magic Winery(岩谷澄人さん)
生産地:山形県/南陽市/赤湯
品 種:山形県産デラウェア70%山形県産スチューベン30%
その他:酸化防止剤未使用、自然酵母

〔コメント〕
岩谷さんの発泡ワインを飲むときいつも思うのが「泡と味わいのバランス」の妙。
スパークリングワインを作るとき、どんなにおいしいベースワインができてもその味を活かすも殺すもガス圧にかかってると思ってます。
作り手のセンスが反映されるワインが、スパークリングワインのような気がします。ちょっと怖いですね。

バラ、ライチ、青バナナ、いちご、クランベリー、などフレッシュな香り。香りから酸味の高さを感じさせます。
2日目、澱部分が近づいてくるとややネガティブな香りが出てきたので、開けたらすぐ飲むのが理想です。
梅のような高くうま味のある酸味。やわらかで優しい泡の質感が、きれいに舌の上に広がります。
後味にわずかに渋みが残ります。爽快さの中にほどよい重心を感じさせる味わい!
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瓶底にたっぷり残った澱は捨てるのがもったいないので、少しの水で溶いて料理の出汁にしました。
チキンのトマト煮込み。食用葡萄ということもあり香りが強い澱なので、繊細な出汁の料理には向かないかな、という印象。
ほんのりワインの香りが漂い、大人なトマト煮込みになりました^^


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ご一読くださりありがとうございます。すごくきれいに料理の写真が撮れてうれしい~。
来週は何の試飲にしようかな~^^
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by wineID | 2019-02-11 18:45 | ワインの感想

<有料試飲レヴュー>Nautile / Les sylphe

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2/2-3の有料試飲はこちらのワインをご紹介しました!
2017年に南仏・バニュルスでデビューしたばかりの新人生産者、ノティール。
怪しげなエチケットにちょっと身構えてしまいましたが・・流れるように優しくきれいなまとまりのある味わいに驚き!

また新しいワインに出会えて嬉しかったです(*´ω`*)


Nautile(ノティール) ワイナリー情報

南仏・バニュルスに、Les 9 caves という醸造所があります。ワイン造りの新人さんや、小規模生産者が集まり共同でワインを作っています。ノティールのファビアンも、2017年から9 cavesの一部屋でワインづくりをはじめました。

ノティールは、1979年フランス・リヨン生まれのFabien Blacherのワイナリー。
美術学校を卒業したあと10年間音楽の世界にいましたが、南仏ペルピニャンを旅行している途中に今の奥さんに出会い、
太陽に憧れ2人で南仏に移住することをきめました。
せっかく南仏に来たのだから「自然の中で仕事がしたい!」とワイン造りをはじめます。
2008年から5.2haの畑をビオで栽培していましたが、ワインの「造り」については未経験のためブドウは共同組合に売っていました。
そんな中ナチュラルワインに出会い衝撃を受け、自分で作りたいと思うようになり、9 cavesのメンバーに加わりました!
そして彼のワインを日本で飲めるわけですから、人生って、出会いって、おもしろいですね~(^o^) 

しかもこのワイン、500本しか作ってない!
そんなワインが三島に来る奇跡。めるしーぼくー(;_;)

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ワイナリー名、Nautileとは・・・ファビアンより。

『まず第一に、私が美しいと思う名前です。ノティールは深海に住む生きた化石・オウムガイです。
侵食された海辺のテロワール、古いブドウ樹(ほとんど化石!)と塩と太陽の関係性、
そして、スパイラルに関連したすべての象徴主義のために、この貝の名前をドメーヌ名に冠しました。』


試飲レビューです。

Nautile / Les Sylphes レ シルフ2017
キーワード:『男性らしさと女性らしさの絶妙バランス!』

生産者:ノティール(ファビアンさん)
生産地:フランス/ルーション/IGPコート・ヴェルメイユ
品 種:ムールヴェードル2/3,グルナッシュ1/3
その他:ビオディナミカレンダー運用(収穫、プレス、瓶詰め、すべて果実の日に行う)

〔コメント〕
開けたては揮発のツーンとした香りが気になりますが、2日目には穏やかに。気になる人は気になるかも。
グラスに注ぐといちごのショートケーキ、プラム、ドライフルーツの香り。
旨味エキス、果実味がとても豊か。パワフルですが、やや高い酸味のおかげで全体的にはミディアムにまとまっています。
風味、タンニン、酸味、果実味のバランスが実に絶妙で、男性的な骨太感と女性的なエレガントさを味わえます。
やや粗いタンニンとドライフルーツの風味が重なり、しっとりと落ち着きのある余韻につながっている印象。
このタンニンは「ピュアだけど、軽すぎない」という要素に貢献していて、とってもグッジョブ!
豚肉と一緒に食べたいな~。と思いました!
朝9時に抜栓して、その日の夕方あたりが私は一番好みでした。

え、初めてのワイン造りでこんなの作っちゃうの?どうなってるの?
素直に、とってもおいしいです!!!!

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ご一読くださりありがとうございます。男性らしさ、女性らしさ、って表現は現代にそぐわないのかしら・・と思い始めた・ω・
来週は何の試飲にしようかな~^^
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by wineID | 2019-02-05 16:32 | ワインの感想

<有料試飲レビュー>Domaine Atsushi Suzuki/cantine Valpane

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1/26-27の有料試飲はこちらの2本をご紹介しました!
イタリア・ピエモンテ州のCantine Valpane(カンティーネ・ヴァルパーネ)と北海道・余市のドメーヌ・アツシスズキです。
新しい発見にあふれた楽しい2本でした^^


①Cantine Valpane ワイナリー情報

ずーっと前にルカワインでも取り扱っていたのですがその時はあまり評判がよくなく、久しぶりの入荷となりました。
(その時も私は美味しいと思っていたし、今もやっぱり美味しかった!)
イタリア・ピエモンテで19世紀からワイン造りをしているArditi(アルディーティ)一族が所有するワイナリー。
現当主のピエトロ・アルディティさんは、彼の父と同じく医者を目指し医学部へ進学します。
勉強をすすめるうちに人間のテーマに悩み、人生の方針を変え、大学を中退。お祖父様が残した30haの土地を管理し始めます。
1997年から無農薬を実践。丁寧に几帳面に来客をもてなす様子から、仕事に対する真面目さも伺い知れるワイナリーです。

試飲レヴューです。

①Euli 2014/ エウーリ
キーワード:『ゆるゆる、うまうま、だしだし。』

生産者:カンティーネ・ヴァルパーネ(ピエトロ・アルディーティさん)
生産地:イタリア/ピエモンテ州
品 種:グリニョリーニョ100%
その他:粘土質の石灰土壌、無農薬、軽く濾過・無清澄

〔コメント〕
とても薄く、まるで濃いロゼワインのような色合いはこの土地を代表する固有品種グリニョリーニョ種の特徴を表現しています。
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グリニョリーニョ種から作られるワインは色合いが薄いけれど、高い酸味と渋みがあります。
そのため味わいのバランスを取るのが難しいと言われることも。(近年はそのどっちつかず感から人気下降気味だとか・・)
「わかりやすい」味わいではないけれど、いわゆる「ゆるく出汁っぽい」味わいはとても魅力的で癖になります。
個人的にこういうのすっっっっっっごく好きです!笑
抜栓直後の香りは控えめですが2日目以降ぐぐ~んと広がります。ドライいちじく、ラベンダーの香り。
ほんのり鉄っぽさを感じる味わい。香りの特徴は味わいにも感じ取ることができ、いちごジャムを薄めたような旨味のある後味と、
ちょっときつく煮出した紅茶のような苦味が後味にあり、味わいをしっかりまとめています。
口当たりの軽さと、味わいの厚み。そのバランスがハナマルです!


②Tomo Rouge2016 / トモルージュ
キーワード:『This is 日本のワイン

生産者:ドメーヌ アツシスズキ(鈴木淳之さん)
生産地:北海道/余市
品 種:ツヴァイゲルト100%
その他:遅摘みツヴァイゲルト使用、有機栽培

〔コメント〕
昨年リリースされたトモルージュ2016を定点観測的に試飲しています。(前回のトモルージュが抜栓直後から濃い果実味のワインだったという印象があり、今回の2016はそれに比べてややおとなしめだったので販売時期を見定めています。なのでまだ販売してません)
ラベンダー、クローヴ、バニラ、ブラックチェリー、ブラックプラム、イチジクなどの様々なフルーツの香りとともに感じられる、
白檀のようなお香の香りに驚きました!ああ、日本のワインだなぁ。と嬉しい気持ちになりました。

まだ快活な酸味があり、オーク由来のバニラ香が余韻にとてもエレガントに香ります。とても長い余韻で、心地よすぎます・・・。
淳之さんのワインらしい「ほっこりした暖かみのある」味わいは健在。若々しい果実味が好きな方は今でも十分かも。
もう少し酸味の角がとれた味わいになったとき果実感がひらいてより均整のとれたきれいなワインになるように感じるので、
ルカワインではもう少し様子を見て販売時期を決めたいな、と思いました!
こうやって、ワインの成長を感じながらお客様に紹介していけるのがとても楽しいです(*´ω`*)


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ご一読くださりありがとうございます。来週の試飲は何にしようかな^^
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by wineID | 2019-01-28 15:18 | ワインの感想

<有料試飲レヴュー>Kewin Decomb

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1/19-20の有料試飲はこちらの3本をご紹介しました!
すべて同じ生産者、フランス/ボジョレー/モルゴンのKewin Decomb(ケヴィン・デコンヴ)です。
エチケットのかわいらしさも印象的のワインたち。想像以上のナイスな味わいでした!

ワイナリー情報
ケヴィン・デコンヴは若干26歳。この地で有名な生産者であるジョルジュ・デコンヴを父に持ち、その背中に憧れ同じ道に進みました。
醸造家になるという夢を叶えるべく農業学校に進学。2012年、20歳のときに畑を譲り受け独立しました。
ケヴィンが主戦場とするモルゴンは、ボジョレー地区の中でも特に北のエリアは花崗岩土壌の地質が影響していることなどの要因から
骨格と肉付きのある味わいを生み出すエリアと言われます。酸味とタンニンの豊富さから長期熟成も期待できるため、
リリースしたてと少し寝かせたあとと、その両方の違いを楽しめる興味深いエリアです。
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買い付けをしているインポーターさんが初めてケヴィンと会った時、金髪にピアス、ダメージジーンズの出で立ちで不安になったそう!笑
しかし味わいは別格。(容姿は・・・EXILEっぽい?)
父親がその世界で有名な醸造家だというだけで「ジョルジュの息子」という世間の目がついてまわるのが世の常。
そんな中でも同じ道に進み、そのために学校も選択し、着実に夢を形にする生き方はかっこいいです。
エグザイルが作るワインがエレガントっというギャップに、恋に落ちそうです。

試飲レヴューです。

①AC Beaujolais 2017 Cuvée KéKé / キュヴェ・ケケ
キーワード:『まるっ、ほくっとしたまろやかワイン』

生産者:ケヴィン・デコンヴ
生産地:フランス/ボジョレー
品 種:ガメイ100%
その他:粘土質の混ざった花崗岩

〔コメント〕
開けたては香り控えめなので、「あれ?」と思いますがスワリングしていくと徐々にいちごミルク、フランボワーズ、やや酸味のあるブルーベリーの香りが芳醇に香ります。とても豊かで広がりのある香りで、まるでケーキ屋さんにいるみたい!
酸味はやや高め、フレッシュな果実味ながら後味にビターな苦味があり味わいに厚みをもたらしています。
酸味はあるのに重心な低めのワインです。ネガティヴな要素が全く無いので、葡萄の質の良さを感じられます。
ワイン名のKéKé(ケケ)はケヴィンのあだ名に由来しています。

②AC Morgon 2016 / モルゴン
キーワード:『パリパリしたミネラル感のある、都会的な美人ワイン』

生産者:ケヴィン・デコンヴ
生産地:フランス/ボジョレー/モルゴン
品 種:ガメイ100%
その他:花崗岩質の砂地、ビオロジック(認証なし)、樹齢52年平均

〔コメント〕
村名モルゴンの比較試飲、まずは2016年のものです。香りの時点で、ケケからぐぐーーーん!と格があがったとわかります。
香りの要素がケケと大きく異なります。黒糖、セロリ、バラ、プルーン、海苔。
酸味は高く、タンニンは中程度。口当たりは優しいけれど、鉱物的なひんやりとしたキリッと硬質な味わいが印象的です。
インポーター資料の中でケヴィンが「Croquant(ぱりぱりした)」と例えるミネラル感がしっかりと捉えられ、なるほどと思います。
このあたりの張り詰めたようなミネラル感や冷涼さがあることが、モルゴンが「男性的」と言われる所以かもしれませんが、
私はこの味わいに「女性的」なニュアンスを感じました。(このあたりの微妙なニュアンスは、畑と作りてによると思います)
都会をヒールでカツカツ歩くクールな女性。ミネラル感が長く余韻に残り、とてもきれいな印象を与えていると思います。


③AC Morgon 2016 Vieilles Vignes / モルゴン ヴィエーユヴィーニュ
キーワード:『例えるなら、とよえつ(半分、青いの時の)』

生産者:ケヴィン・デコンヴ
生産地:フランス/ボジョレー/モルゴン
品 種:ガメイ100%
その他:黒花崗岩、ビオロジック(認証なし)、樹齢72年平均

〔コメント〕
ワイン名にも記載されている通り、②との大きな違いは樹齢です。(②でも52年平均なので十分高樹齢じゃない?と思いますが・・・)
②のワインが持つ香りに加えて、ややドライフルーツのニュアンスが強くなります。枯れたような、熟した香りです。
なんとも複雑な香りに、くらくらします!ときめくー(*´ω`*)
やや高い酸味ですが角がとれてまろやか。ほどよく熟成した風味があるものの、熟成を期待させるきれいなまとまり感。
②で感じたミネラル感が全面に出てくるというよりも、それを超える果実味がとても印象的です。タンニンも細かく染み込みます。
落ち着きや全体的なまとまりも感じられ、ちょっと円熟期に入った艷やかな男性のイメージ。そうです、とよえつです。
数年後に開けた時、どんなふうに成長しているのかが楽しみなワインです。


ケヴィンのワインは香りや味わいの複雑さがおもしろい!
ガメイの魅力を改めて感じることできる素晴らしいワインたち。土っぽさや重心低めの味わいも魅力的。


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ご一読くださりありがとうございます。来週の試飲は何にしようかな^^
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by wineID | 2019-01-21 12:17 | ワインの感想

〈有料試飲レビュー〉Les Herbes Folles/Anthemis2015,Aristoloche2015

1月12・13・14日の有料試飲ワインはフランス・ラングドック「レ・ゼルブ・フォル」の赤ワイン2種類でした。
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ワイナリー情報
フランス・ラングドックのナチュール生産者「レ・ゼルブ・フォル」のオリヴィエは、もともとサーカスやダンスのイメージビデオなど、
映像制作の仕事に携わり世界中を飛び回っていました。畑やワイン造りに魅せられ家族とともに醸造家としての生活がはじまります。
ファーストヴィンテージは2014年。ワイナリーがあるのは南フランス・ラングドック。
フォジェールの北東あたりですが、AOC認定がないためできあがるワインはすべてVdF(ヴァン・ド・フランス)です。
グルナッシュ(樹齢30年)、カリニャン(古木100年)、シラー(30~40年)の畑を約3ha所有し、1年目からビオロジック。

ワイナリー名 Les Herbes Folles を直訳すると「ハーブ狂い」。何かスラングなのでしょうか??
ワイン名もそれぞれハーブ名が付いていて、anthemisはコウヤカミルレ(カモミールの1種)、aristolocheはウマノスズクサというお花。

あ、考えてみると、このエチケットのデザイン、ハーブがゆらゆら揺れているように見えますね!

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ボトルがたくさん並んでいると、小さな草原のよう。
南フランスのワインを代表する香りとして「ガリック」があります。ローズマリーやタイムなどのハーブの花束のような香りのことで、
南仏のぶどう畑に行くと実際にそれらの植物が下草にたくさん生えているので、南仏=ガリックがよく使用されます。
ボトルからも南フランスを感じられる、なんて素敵なデザイン!


キーワード:「ゆるゆる&パワフル!親しみやすさ&しっかりした骨格!」


①Anthemis アンテミ15
生産者:レ・ゼルブ・フォル
生産地:フランス/ラングドック/
品 種:シラー80% グルナッシュ20%
その他:粘土石灰土壌、30hlのグラスファイバータンクで30日間醸しと発酵、古樽で20ヶ月熟成
    酸化防止剤無添加

〔コメント〕
凝縮感のある、干しぶどうや干しいちじくなどドライフルーツのニュアンスが印象的。ハーブの爽やかな香り(ガリック)もあります。
収斂性がやや高めです。香りから想像すると味わいは濃いのかな、と思いきや酸味はやや高め。
石灰岩土壌と、常に吹き下ろしの風が山から彼の畑に向かって吹いているという気候条件がこの酸味を生み出しており、
まさに気候の恩恵が生み出すThis is les herbes follesな味わいです。
抜栓直後は香りに揮発的な要素がありますので、テイスティンググラスはおすすめしません。大ぶりグラスで飲むと気になりません。
大ぶりグラスで飲むと渇いた風味が増し渋みも穏やかになるので、全体のバランスがより整います。
ドライフルーツとの相性がとても良いので、食後にしっぽり飲むのも似合うワインです。


②Aristoloche アリストロシュ 15
生産者:レ・ゼルブ・フォル
生産地:フランス/ラングドック/
品 種:シラー100%
その他:自然酵母、30hlのグラスファイバータンクで30日間醸しと発酵
    酸化防止剤無添加

〔コメント〕
こちらは単一シラー100%で仕上げています。またアルコール度数がアンテミより1.5%高い14.5%のパワフルボディ!
ゆるさと力強さが絶妙なバランスで共鳴しあっている、とてもきれいな味わいです。
ドライフルーツやガリックの香りに加え、ナツメグやコリアンダーなどオリエンタルな香りも。
干しイモっぽさもあり、アンテミより香りのボリュームが大きくなっています。
こちらも大ぶりグラスで飲むのがおすすめです。熟成感のあるまろやかな香りになり、とても心地よいです^^♫
(大ぶりグラスで飲むと)全体のまとまりがあり、アルコールの高さを感じさせないバランスの良さ!
ピュアでジューシーな味わいだけれど、アルコール由来の力強さとタンニンがあり、ほどよい厚みを与えています。
南仏のニュアンスを残しつつも、それだけで一括りにできない興味深い1本です。こちらもドライフルーツと最高♡


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ご一読くださりありがとうございます。来週の試飲は何にしようかな^^
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by wineID | 2019-01-15 16:36 | ワインの感想

キムチ鍋に合わせるワイン。

寒いと登場回数が多くなってくる鍋料理ですが、昨晩はキムチ鍋にしました。
キムチ鍋に合わせるワインとして選んだのはこちらの2つのワインです。

(※料理に「合う」という意味は、食事の味を邪魔しない、
または一緒に飲むことで、ワインと料理をそれぞれを単独で楽しむ以上の味わいの広がりを感じる組み合わせを指します。)
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①さっぽろ藤野ワイナリー(北海道/札幌)『セイベル ナチュラルスパークリング2017』
 品種:セイベル13053種 100%
 備考:野生酵母、無補酸、無清澄、無濾過、瓶内二次醗酵、酸化防止剤無添加

②テヌータ・サッソレガーレ(イタリア/トスカーナ)『マレンマ トスカーナロゼ2016』
 品種:サンジョヴェーゼ100%
 備考:ステンレスタンク醗酵、ステンレスタンク熟成




それぞれのワインの味わいをご紹介しつつ、キムチ鍋との相性をさぐっていきます。

①さっぽろ藤野ワイナリー(北海道/札幌)『セイベル ナチュラルスパークリング2017』

野ばら、木苺、白胡椒、爽やかなハーブ香に黒果実のブラックベリーの香りも見え隠れ。
フレッシュな赤果実の香りが主体で、とても華やか!やや強い香りです。
泡はやさしく、酸味はやや高め。ほのかに苦味があり、口の中をさっぱりさせてくれます。
余韻までおいしく、充実感のあるジューシーで柔らかな旨味が泡とともにじんわりと広がります。
抜栓後2日目になると、余韻の風味が少し崩れる印象です。
泡が抜けても美味しく楽しめるので、合わせる料理を変え、豆のトマト煮込みなどと合わせると違った魅力を感じられそうです。

キムチ鍋との相性・・・『辛味が強いスープ、熟成が進んだキムチ、若者の鍋パで大活躍!』

香りがやや強いので、けっこうスパイシーに仕上げたキムチスープや、熟成がすすんだキムチを使用したスープに
相性が良さそう。我が家では出汁の効いたスープにしたため、ちょっとワインが勝ってしまったかなという印象です。
でも、元気な若者たちが集まる鍋パでは、しっとりと合わせるよりも、こういうワインと食べるのが楽しそう!
このスパークリングは無濾過なので、飲み終わると瓶底に少し澱が残ります。
この澱は料理にも使用できるので、この澱を使用した料理とこのワインを合わせてみるのもおすすめです。

〈ひとりごと〉
一般的にセイベル13053という品種は香りが弱いと言われています。しかし、この藤野さんのセイベルでは香りが芳醇!
ブドウ農家さんのブドウづくりが上手なことと、その品質の高さをわかってちゃんと味わいに活かせる醸造者の目があるからでしょうか。
こういうチームワークみたいなの、泣けちゃうなぁ・・・。セイベルのポテンシャルを感じることができた、発見の1本。

厚みがほどよく、香りもわりと強いので、寒い日にぬくぬくしながら飲むイメージが浮かぶワイン。
なんとも言えない温かみが感じられます。北海道のような寒いところで生まれるワインはこういう雰囲気が多い気がします。
暗く、寒い夜に、ぽっと灯る小さな明かりのように、やさしい旨みが広がるワインです。



②テヌータ・サッソレガーレ(イタリア/トスカーナ)『マレンマ トスカーナロゼ2016』

カモミール、砂糖漬けグレープフルーツ、トマトの葉、ピンクペッパーのような爽やかでスパイシーな香り。
野イチゴやサクランボの香りも見え隠れし、シンプルながらとても心地よい香りは飽きが来ません。
酸味はやや高め。口いっぱいに赤果実のフレッシュな風味が広がります。
ブドウのエキス(うまみ)がしっかりとあり、とーーーーーーーーーっても上品!
(さすがワインウェイヴの土橋さんセレクトです。)
余韻まで美しいワンランク上のロゼワインという印象!おいしすぎます。おいしすぎます!!!!

キムチ鍋との相性・・・『出汁の繊細さにぴったり寄り添い、飲みすぎ&食べ過ぎちゃう!』

お客様に「キムチ鍋に合うワインありますか?」と聞かれることが増えると、本格的な冬の訪れを感じます。
そこでよくご紹介するがロゼです。ロゼは食事を通して様々な場面で大活躍してくれるオールラウンダー。
このワインを通して改めて「鍋にはロゼ」という定石をまた確かなものにしてくれたような気がします。
香りをとっても、味わいをとっても、キムチ鍋の味わいをまったく邪魔しないこのロゼ。
とくに今回はスープに根こぶ出汁やめんつゆを使用して出汁感を強めたので、そこに野菜からでるエキスも相まって、
ロゼとの相性がより際立ったのかもしれません。
お互いの口当たりがまったく違和感なくて、どんどん飲んじゃいます。(←ご注意ください!!!)大人の鍋パという感じ。

<ひとりごと>
「余韻に樽熟成由来のほのかなバニラ香があるなぁ~。いや~、なんておいしいロゼなんだ。」と偉そうにワインを飲みながら
ワインの醸造方法を確認してみたら、まったく樽が使用されていませんでした。まぢか。恥ずかし(*ノωノ)笑
樽由来の風味と思いきや、ステンレスタンク発酵・ステンレスタンク熟成のみ。
黒ブドウを使用し、丁寧な抽出があってこそ生まれるとても絶妙なコクが出汁にも通じているのかもしれません。
年始にこういうロゼワインに出会ってしまうと、今年もロゼをたくさん飲む1年になりそう。




ごちそうさまでした!


ルカワインでは毎日の食事に合わせたワインのご提案なども承っております。
ご予算やお好みによってワインをご紹介しておりますので、お気軽にご相談ください^^

by wineID | 2019-01-12 18:01 | ワインの感想

【有料試飲レビュー】Domaine Moss / Bois Rouge2015

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(今週から有料試飲で出しているワインの感想を、自分なりにまとめていこうと思います。)
今週末1月5-6日の有料試飲ワインはこちらです。

Bois-Rouge 2015
生産者:ドメーヌ・モス
生産地:フランス/ロワール
品 種:ガメイ60% カベルネフラン30% カベルネソーヴィニヨン10%
その他:粘土質、シスト土壌/木桶タンクで10日間マセラシオン/古樽8カ月、ステン4カ月熟成

キャッチコピー『勉強してるくせに勉強してないっていう友達みたいなワイン』(←まじか。笑)

〔コメント〕
香り:テイスティング用の小ぶりグラスだと、ほのかに熟した赤系果実の香りが中心。
   時間が経つにつれて出汁っぽい香り・・・昆布の香りや鉄っぽい香りが強くなってきます。
   カベルネ系の赤果実や、ハーブの爽やかな香りも徐々に立ち上り、フレッシュな香りとやや熟成感のある香りが混在する。
   とても心地よいバランス。
   大ぶりのグラスだと、出汁系の香りよりもちょっとほこりっぽい?香りや大ぶりの花(バラや椿)の香りが前面に出ていて、
   豪華な印象が強いです。はつらつとしたフレッシュなイメージよりも、しっとりと大人な一面を感じます。
   スワリングしていても昆布の香りは出てこず、よりシックな香りが深まっていきます。
   フレッシュな印象を残したいなら小ぶり、シックにまとめたいなら大ぶりのグラス。という感じでしょうか。
   個人的には大ぶりグラスが好みです。
   「フレッシュ&ジューシーですよー!」と一辺倒に紹介していたことを反省していますm(__)mごめんなさい。

味わい:香りの軽やかさ、まとまりの良さとは裏腹に、口に含むとタンニンが割としっかりあります。やや多いです。
    酸味の高さはやや高いので、タンニンと酸味のバランスを考えるとまだ熟成行けそうです。いけます。
    ダークチョコレート、カシス、ドライイチジク、ドライプルーン、ドライプラムなどドライフルーツのニュアンスも。
    空気に触れてくると、香りも柔らかくなりミルクチョコレートの香りが際立ちます。
    タンニンの多さがさほど気にならないくらい、まとまりのある味わいで余韻は長め。グラスがすすみます。
    ミディアムボディと言いたいところですが、渋みの多さで重たさを判断かれる方には賛否両論あるかもしれません。
    渋みがやや多いので。
    余韻には、熟成からくるほのかなバニラ香が。とてもきれいで、美味しいです。
    ここでも小ぶりグラスと大ぶりグラスでは感じ取れる味わいに大きなちがいがあります。
    香りをとったときに感じた印象は、そのまま味わいにも通じています。 
    寒い季節には大ぶりグラス、暑い日には小ぶりグラスで飲むのもおもしろいかもしれませんね。

その他:「作ってみたら、すごいおいしくできたけど飲む?」みたいな、そんな親近感のある味わいなのにちゃんとおいしい。
    軽くつくってるように感じさせる味わいなのに、思ってる以上の「おいしい」を気軽に見せてくる。
    それがモスのワインのすごいとこで、好きなとこです。(生意気ですいません・・汗汗汗)

    ドライフルーツの香りがとれるということは、とても暑いヴィンテージだったのでしょうか?
    調べてみると確かに2015年はフランス全土が暑い気候だったそうですが、エリアによってはロワールも涼しかったそう。
    酸が上がりにくかったミレジムだともいえるそうで、これはインポーターさんに聞いてみないとわかりませんね。
    
モスのワインは大好きすぎで、いつも贔屓目に見てしまうところがありますが(人間だもの)、
テーブルワインとしてこの価格、この品質を楽しめるボワルージュのようなワインを飲むと、やはり贔屓目に見てしまいます。


  

   






by wineID | 2019-01-07 10:12 | ワインの感想