月夜にワイン

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カテゴリ:ワインの感想( 3 )

〈有料試飲レビュー〉Les Herbes Folles/Anthemis2015,Aristoloche2015

1月12・13・14日の有料試飲ワインはフランス・ラングドック「レ・ゼルブ・フォル」の赤ワイン2種類でした。
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ワイナリー情報
フランス・ラングドックのナチュール生産者「レ・ゼルブ・フォル」のオリヴィエは、もともとサーカスやダンスのイメージビデオなど、
映像制作の仕事に携わり世界中を飛び回っていました。畑やワイン造りに魅せられ家族とともに醸造家としての生活がはじまります。
ファーストヴィンテージは2014年。ワイナリーがあるのは南フランス・ラングドック。
フォジェールの北東あたりですが、AOC認定がないためできあがるワインはすべてVdF(ヴァン・ド・フランス)です。
グルナッシュ(樹齢30年)、カリニャン(古木100年)、シラー(30~40年)の畑を約3ha所有し、1年目からビオロジック。

ワイナリー名 Les Herbes Folles を直訳すると「ハーブ狂い」。何かスラングなのでしょうか??
ワイン名もそれぞれハーブ名が付いていて、anthemisはコウヤカミルレ(カモミールの1種)、aristolocheはウマノスズクサというお花。

あ、考えてみると、このエチケットのデザイン、ハーブがゆらゆら揺れているように見えますね!

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ボトルがたくさん並んでいると、小さな草原のよう。
南フランスのワインを代表する香りとして「ガリック」があります。ローズマリーやタイムなどのハーブの花束のような香りのことで、
南仏のぶどう畑に行くと実際にそれらの植物が下草にたくさん生えているので、南仏=ガリックがよく使用されます。
ボトルからも南フランスを感じられる、なんて素敵なデザイン!


キーワード:「ゆるゆる&パワフル!親しみやすさ&しっかりした骨格!」


①Anthemis アンテミ15
生産者:レ・ゼルブ・フォル
生産地:フランス/ラングドック/
品 種:シラー80% グルナッシュ20%
その他:粘土石灰土壌、30hlのグラスファイバータンクで30日間醸しと発酵、古樽で20ヶ月熟成
    酸化防止剤無添加

〔コメント〕
凝縮感のある、干しぶどうや干しいちじくなどドライフルーツのニュアンスが印象的。ハーブの爽やかな香り(ガリック)もあります。
収斂性がやや高めです。香りから想像すると味わいは濃いのかな、と思いきや酸味はやや高め。
石灰岩土壌と、常に吹き下ろしの風が山から彼の畑に向かって吹いているという気候条件がこの酸味を生み出しており、
まさに気候の恩恵が生み出すThis is les herbes follesな味わいです。
抜栓直後は香りに揮発的な要素がありますので、テイスティンググラスはおすすめしません。大ぶりグラスで飲むと気になりません。
大ぶりグラスで飲むと渇いた風味が増し渋みも穏やかになるので、全体のバランスがより整います。
ドライフルーツとの相性がとても良いので、食後にしっぽり飲むのも似合うワインです。


②Aristoloche アリストロシュ 15
生産者:レ・ゼルブ・フォル
生産地:フランス/ラングドック/
品 種:シラー100%
その他:自然酵母、30hlのグラスファイバータンクで30日間醸しと発酵
    酸化防止剤無添加

〔コメント〕
こちらは単一シラー100%で仕上げています。またアルコール度数がアンテミより1.5%高い14.5%のパワフルボディ!
ゆるさと力強さが絶妙なバランスで共鳴しあっている、とてもきれいな味わいです。
ドライフルーツやガリックの香りに加え、ナツメグやコリアンダーなどオリエンタルな香りも。
干しイモっぽさもあり、アンテミより香りのボリュームが大きくなっています。
こちらも大ぶりグラスで飲むのがおすすめです。熟成感のあるまろやかな香りになり、とても心地よいです^^♫
(大ぶりグラスで飲むと)全体のまとまりがあり、アルコールの高さを感じさせないバランスの良さ!
ピュアでジューシーな味わいだけれど、アルコール由来の力強さとタンニンがあり、ほどよい厚みを与えています。
南仏のニュアンスを残しつつも、それだけで一括りにできない興味深い1本です。こちらもドライフルーツと最高♡


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ご一読くださりありがとうございます。来週の試飲は何にしようかな^^
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by wineID | 2019-01-15 16:36 | ワインの感想

キムチ鍋に合わせるワイン。

寒いと登場回数が多くなってくる鍋料理ですが、昨晩はキムチ鍋にしました。
キムチ鍋に合わせるワインとして選んだのはこちらの2つのワインです。

(※料理に「合う」という意味は、食事の味を邪魔しない、
または一緒に飲むことで、ワインと料理をそれぞれを単独で楽しむ以上の味わいの広がりを感じる組み合わせを指します。)
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①さっぽろ藤野ワイナリー(北海道/札幌)『セイベル ナチュラルスパークリング2017』
 品種:セイベル13053種 100%
 備考:野生酵母、無補酸、無清澄、無濾過、瓶内二次醗酵、酸化防止剤無添加

②テヌータ・サッソレガーレ(イタリア/トスカーナ)『マレンマ トスカーナロゼ2016』
 品種:サンジョヴェーゼ100%
 備考:ステンレスタンク醗酵、ステンレスタンク熟成




それぞれのワインの味わいをご紹介しつつ、キムチ鍋との相性をさぐっていきます。

①さっぽろ藤野ワイナリー(北海道/札幌)『セイベル ナチュラルスパークリング2017』

野ばら、木苺、白胡椒、爽やかなハーブ香に黒果実のブラックベリーの香りも見え隠れ。
フレッシュな赤果実の香りが主体で、とても華やか!やや強い香りです。
泡はやさしく、酸味はやや高め。ほのかに苦味があり、口の中をさっぱりさせてくれます。
余韻までおいしく、充実感のあるジューシーで柔らかな旨味が泡とともにじんわりと広がります。
抜栓後2日目になると、余韻の風味が少し崩れる印象です。
泡が抜けても美味しく楽しめるので、合わせる料理を変え、豆のトマト煮込みなどと合わせると違った魅力を感じられそうです。

キムチ鍋との相性・・・『辛味が強いスープ、熟成が進んだキムチ、若者の鍋パで大活躍!』

香りがやや強いので、けっこうスパイシーに仕上げたキムチスープや、熟成がすすんだキムチを使用したスープに
相性が良さそう。我が家では出汁の効いたスープにしたため、ちょっとワインが勝ってしまったかなという印象です。
でも、元気な若者たちが集まる鍋パでは、しっとりと合わせるよりも、こういうワインと食べるのが楽しそう!
このスパークリングは無濾過なので、飲み終わると瓶底に少し澱が残ります。
この澱は料理にも使用できるので、この澱を使用した料理とこのワインを合わせてみるのもおすすめです。

〈ひとりごと〉
一般的にセイベル13053という品種は香りが弱いと言われています。しかし、この藤野さんのセイベルでは香りが芳醇!
ブドウ農家さんのブドウづくりが上手なことと、その品質の高さをわかってちゃんと味わいに活かせる醸造者の目があるからでしょうか。
こういうチームワークみたいなの、泣けちゃうなぁ・・・。セイベルのポテンシャルを感じることができた、発見の1本。

厚みがほどよく、香りもわりと強いので、寒い日にぬくぬくしながら飲むイメージが浮かぶワイン。
なんとも言えない温かみが感じられます。北海道のような寒いところで生まれるワインはこういう雰囲気が多い気がします。
暗く、寒い夜に、ぽっと灯る小さな明かりのように、やさしい旨みが広がるワインです。



②テヌータ・サッソレガーレ(イタリア/トスカーナ)『マレンマ トスカーナロゼ2016』

カモミール、砂糖漬けグレープフルーツ、トマトの葉、ピンクペッパーのような爽やかでスパイシーな香り。
野イチゴやサクランボの香りも見え隠れし、シンプルながらとても心地よい香りは飽きが来ません。
酸味はやや高め。口いっぱいに赤果実のフレッシュな風味が広がります。
ブドウのエキス(うまみ)がしっかりとあり、とーーーーーーーーーっても上品!
(さすがワインウェイヴの土橋さんセレクトです。)
余韻まで美しいワンランク上のロゼワインという印象!おいしすぎます。おいしすぎます!!!!

キムチ鍋との相性・・・『出汁の繊細さにぴったり寄り添い、飲みすぎ&食べ過ぎちゃう!』

お客様に「キムチ鍋に合うワインありますか?」と聞かれることが増えると、本格的な冬の訪れを感じます。
そこでよくご紹介するがロゼです。ロゼは食事を通して様々な場面で大活躍してくれるオールラウンダー。
このワインを通して改めて「鍋にはロゼ」という定石をまた確かなものにしてくれたような気がします。
香りをとっても、味わいをとっても、キムチ鍋の味わいをまったく邪魔しないこのロゼ。
とくに今回はスープに根こぶ出汁やめんつゆを使用して出汁感を強めたので、そこに野菜からでるエキスも相まって、
ロゼとの相性がより際立ったのかもしれません。
お互いの口当たりがまったく違和感なくて、どんどん飲んじゃいます。(←ご注意ください!!!)大人の鍋パという感じ。

<ひとりごと>
「余韻に樽熟成由来のほのかなバニラ香があるなぁ~。いや~、なんておいしいロゼなんだ。」と偉そうにワインを飲みながら
ワインの醸造方法を確認してみたら、まったく樽が使用されていませんでした。まぢか。恥ずかし(*ノωノ)笑
樽由来の風味と思いきや、ステンレスタンク発酵・ステンレスタンク熟成のみ。
黒ブドウを使用し、丁寧な抽出があってこそ生まれるとても絶妙なコクが出汁にも通じているのかもしれません。
年始にこういうロゼワインに出会ってしまうと、今年もロゼをたくさん飲む1年になりそう。




ごちそうさまでした!


ルカワインでは毎日の食事に合わせたワインのご提案なども承っております。
ご予算やお好みによってワインをご紹介しておりますので、お気軽にご相談ください^^

by wineID | 2019-01-12 18:01 | ワインの感想

【有料試飲レビュー】Domaine Moss / Bois Rouge2015

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(今週から有料試飲で出しているワインの感想を、自分なりにまとめていこうと思います。)
今週末1月5-6日の有料試飲ワインはこちらです。

Bois-Rouge 2015
生産者:ドメーヌ・モス
生産地:フランス/ロワール
品 種:ガメイ60% カベルネフラン30% カベルネソーヴィニヨン10%
その他:粘土質、シスト土壌/木桶タンクで10日間マセラシオン/古樽8カ月、ステン4カ月熟成

キャッチコピー『勉強してるくせに勉強してないっていう友達みたいなワイン』(←まじか。笑)

〔コメント〕
香り:テイスティング用の小ぶりグラスだと、ほのかに熟した赤系果実の香りが中心。
   時間が経つにつれて出汁っぽい香り・・・昆布の香りや鉄っぽい香りが強くなってきます。
   カベルネ系の赤果実や、ハーブの爽やかな香りも徐々に立ち上り、フレッシュな香りとやや熟成感のある香りが混在する。
   とても心地よいバランス。
   大ぶりのグラスだと、出汁系の香りよりもちょっとほこりっぽい?香りや大ぶりの花(バラや椿)の香りが前面に出ていて、
   豪華な印象が強いです。はつらつとしたフレッシュなイメージよりも、しっとりと大人な一面を感じます。
   スワリングしていても昆布の香りは出てこず、よりシックな香りが深まっていきます。
   フレッシュな印象を残したいなら小ぶり、シックにまとめたいなら大ぶりのグラス。という感じでしょうか。
   個人的には大ぶりグラスが好みです。
   「フレッシュ&ジューシーですよー!」と一辺倒に紹介していたことを反省していますm(__)mごめんなさい。

味わい:香りの軽やかさ、まとまりの良さとは裏腹に、口に含むとタンニンが割としっかりあります。やや多いです。
    酸味の高さはやや高いので、タンニンと酸味のバランスを考えるとまだ熟成行けそうです。いけます。
    ダークチョコレート、カシス、ドライイチジク、ドライプルーン、ドライプラムなどドライフルーツのニュアンスも。
    空気に触れてくると、香りも柔らかくなりミルクチョコレートの香りが際立ちます。
    タンニンの多さがさほど気にならないくらい、まとまりのある味わいで余韻は長め。グラスがすすみます。
    ミディアムボディと言いたいところですが、渋みの多さで重たさを判断かれる方には賛否両論あるかもしれません。
    渋みがやや多いので。
    余韻には、熟成からくるほのかなバニラ香が。とてもきれいで、美味しいです。
    ここでも小ぶりグラスと大ぶりグラスでは感じ取れる味わいに大きなちがいがあります。
    香りをとったときに感じた印象は、そのまま味わいにも通じています。 
    寒い季節には大ぶりグラス、暑い日には小ぶりグラスで飲むのもおもしろいかもしれませんね。

その他:「作ってみたら、すごいおいしくできたけど飲む?」みたいな、そんな親近感のある味わいなのにちゃんとおいしい。
    軽くつくってるように感じさせる味わいなのに、思ってる以上の「おいしい」を気軽に見せてくる。
    それがモスのワインのすごいとこで、好きなとこです。(生意気ですいません・・汗汗汗)

    ドライフルーツの香りがとれるということは、とても暑いヴィンテージだったのでしょうか?
    調べてみると確かに2015年はフランス全土が暑い気候だったそうですが、エリアによってはロワールも涼しかったそう。
    酸が上がりにくかったミレジムだともいえるそうで、これはインポーターさんに聞いてみないとわかりませんね。
    
モスのワインは大好きすぎで、いつも贔屓目に見てしまうところがありますが(人間だもの)、
テーブルワインとしてこの価格、この品質を楽しめるボワルージュのようなワインを飲むと、やはり贔屓目に見てしまいます。


  

   






by wineID | 2019-01-07 10:12 | ワインの感想